おととい『NEW GROUP』を映画館で観てきました~!
舞台あいさつで山田杏奈さんや、僕の好きなピエール瀧さんが登壇!
ほんの少しだけ撮影タイムもいただけたので、大興奮でスマホを構えてパシャっと!!……したのですが、こちらを向いた時の写真は見事に全部ブレブレ。なぜか「ピエール瀧さんの美しい横顔」だけが奇跡的に高画質で生き残るという結果に……これも映画の呪いでしょうか^^汗
記事タイトルにある「なんじゃこりゃ」というのは舞台あいさつでピエール瀧さんご本人がおっしゃっていた言葉で、映画完成後に初めて見た時の率直な感想だそうです。いやほんと、おっしゃる通り!見終わった後の「なんじゃこりゃ感」はメガ盛りでした!


🎬 今回の映画メモ
作品名:NEW GROUP
鑑賞日:2026/6/13
映画館:立川シネマ・ワン
鑑賞料金:2400円
割引:なし
座席:前方左寄り
混雑度:混んでいた
『NEW GROUP』1行あらすじ
要は、「ある生徒の四つん這い」から始まる狂気に巻き込まれていくSFサイコホラー。
『NEW GROUP』あらすじ
主人公の愛(山田杏奈)は、家族に問題を抱える引っ込み思案な女子高生。ある日、海外から転校してきた優(青木柚)がやってきますが、彼は日本の学校特有の「集団行動」に馴染めず、愛のもどかしい態度にも苛立ちを感じていました。
そんなある日、校庭で一人の生徒が突然四つん這いになり、微動だにしなくなります。教師や友人が止めても動かず、やがてその隣に別の生徒が「私も私も」と四つん這いになって並び始めます。
なぜか学校側もこの「人間ピラミッド」を謎に推奨し、参加する生徒たちは皆一様に穏やかな表情を浮かべてドンドン積み重なっていきます。愛もその異様な空気に飲み込まれそうになり……。果たしてこの集団怪現象の行き着く先とは?

『NEW GROUP』まず一言でいうと
派手なホラー映画というより、日本社会に潜む「同調圧力」の気持ち悪さがじわじわと迫ってくる大怪作でした。映画館という暗闇で他の観客と一緒に集中して観ることで、逃げ場のない息苦しさと、シュールすぎて思わず笑ってしまう感覚が入り混じる、唯一無二の体験ができました。
ただ終わった後、脳が処理落ちして「ん??」となる確率、驚異のほぼ100%です!
ラストの瞬間の意味は、舞台あいさつで監督がおっしゃってましたが「わたしは闘うけどみんなはどうする?」というニュアンスの意味だそうです^^
『NEW GROUP』見どころ
見どころ1:誰もが経験した「組体操」というモチーフの不気味さ
僕たち日本人が学生時代に、砂まみれになりながら当たり前のようにやらされていた「組体操」や「前ならえ」が、これほどまでに息苦しく、カルト的な恐怖を孕んだシステムに見えてくる監督の着眼点に圧倒されました。明日の朝礼で「前ならえ」をするのがちょっと怖くなるかもしれません。
見どころ2:恐怖と爆笑が表裏一体となった「トンチキ」な空気感
最初は「なんだこれ?」とシュールな絵面に笑いながら観ていたはずなのに、大真面目に進行していく異様な光景に、気づけばゾッとしている自分に気づきました。笑いと恐怖って本当に紙一重なんだなと全身で体感できます。
あと、山田杏奈さんのご両親の描写が僕は個人的にどハマりしました!あの母さんと父さんの、笑顔の裏にあるヤバさ!我が家があんな空気になったら速攻で家出します。ぜひ注目してみてください。
見どころ3:ピエール瀧が放つ唯一無二の「校長」のカリスマ性
不条理すぎる世界観なのに、ピエール瀧さんが校長として画面に立つだけで「おー、校長だ」と妙な否定感と説得力が生まれるから不思議です。彼の独特の間合いや軽薄さが、抗えない権力者の恐ろしさを体現していて、この映画の立派な背骨になっていました。
見どころ4:ピラミッド参加者の「穏やかな表情」がもたらす洗脳の恐怖
積み重なっていく生徒たちが、誰一人「重い!」と苦しそうな顔をせず、むしろ思考を放棄したことによる「安らかな表情」を浮かべているところが一番ホラーでした。集団に埋没し、責任を手放す心地よさの恐ろしさを見事に描いています。
見どころ5:山田杏奈と青木柚が体現する「私」と「あなた」の視点
主人公の「愛(AI=I)」と転校生の「優(YU=You)」という名前が示す通り、これは個人と社会の物語です。日本の集団行動に「おかしくないか?」とフラットなツッコミを投げる優と、同調圧力に流されそうになりながらも葛藤する愛の繊細な演技のおかげで、我々観客も最後まで物語に感情移入できました。
見どころ6:日本体育大学の協力によるマスゲームの圧倒的クオリティ
実際の「集団行動」で知られる日体大が協力しているため、生徒たちの一糸乱れぬ動きのクオリティが無駄に(褒め言葉)高すぎます。その完璧な美しさが、徐々に得体の知れない狂気へと変わっていくグラデーションは見事でした。
見どころ7:「丸」と「三角」のスタイリッシュな視覚的バトル
中盤以降に展開される「丸」と「三角」の幾何学的な陣形が衝突するシーンは、ホラーというより現代アートや光のVJ映像を見ているようなトリップ感があり、大きなスクリーンに釘付けになりました。
ただこの辺は「考えるな、感じろ」の精神で割り切らないと、完全に「なんだこりゃ空間」に置いてけぼりにされます。
見どころ8:ネットリンチや傍観者を物理的に描く痛烈な皮肉
冒頭の集団リンチのシーンや、異常事態が起きているのに遠巻きにスマホで動画を撮り続ける生徒たちの姿は、現代のSNSの「炎上」や野次馬根性を生々しく可視化していて、現代社会の歪みが鋭く突きつけられます。
見どころ9:不気味なシーンとポップな音楽の「ズレ」
絶望的でグロテスクな状況にもかかわらず、背景で流れているポップな音楽や手拍子が呑気に響き渡るシーンがあります。その映像と音の「ズレ」が、観る側の不安や生理的嫌悪感をさらに煽ってくる見事な音響演出でした。

『NEW GROUP』正直気になったところ
気になったところ1:論理的な伏線回収やスッキリとした説明はない
「なぜ組体操の現象が起きているのか?」「科学的な理由は?」といったすべての謎が名探偵のようにスッキリ解決する展開を期待すると、「結局どういうこと?」とモヤモヤが残るかもしれません。論理よりも、不条理な状況をサウナのように「浴びる」映画です。
気になったところ2:シュールすぎてノリに戸惑う可能性
純粋な「怖さ」を求めてシリアスなホラー映画として観に行くと、画面上で起きていること(人間ピラミッドの増殖など)があまりにも荒唐無稽で、「え、これ笑っていいの? 怖がるとこ?」と感情の迷子になってしまう可能性があります。少しアート寄りのブラックコメディ要素もあると思って観るのがおすすめです。
気になったところ3:メッセージ性が強烈で少し疲れるかも
人間のエゴや、集団行動の同調圧力という嫌な部分をかなりストレートに描いています。監督の伝えたい「社会風刺」のテーマが非常に強烈なので、エンタメとして気軽にポップコーンを食べながらドタバタ劇を楽しみたい時や、疲れている時に観ると少し心が削られてしまうかもしれません。
映画館で観る価値はある?
この作品は、映画館で観ることで没入感の魅力がより伝わる映画だと思いました。
人間ピラミッドの内部を通るカメラワークや後半の映像美は、大きなスクリーンでこそ圧倒的なスケールを生み出します。また、不協和音やミスマッチな音楽の不気味さも、劇場の音響で聴いてこそ真価を発揮します。
配信で一時停止しながら細かい美術セットを観るのも楽しそうですが、「スマホを見ずに、他の観客と同じ方向を向いて沈黙している」という映画館の環境そのものが、劇中の「集団行動」とリンクして「あれ? 自分もピラミッドの一部かな?」という奇妙な錯覚に陥れます。気になっている方は映画館で観る価値も十分あると思います。
『NEW GROUP』こんな人におすすめ
- ジョーダン・ピール監督作のような「社会風刺×ホラー」が好きな人
- いつも同じようなストーリー構成の映画に飽き飽きしている人
- 「なんだこれ!」と心の中でツッコミを入れながらシュールな笑いを楽しめる人
- 映画館という空間の没入感を利用した「体験型」の作品が観たい人
『NEW GROUP』まとめ
『NEW GROUP』は、日常に潜む「みんなと一緒なら安心」という同調心理の恐ろしさがバッチリ心に(そしてちょっとトラウマに)残る映画でした。
ネタバレを避けると詳しくは書けませんが、普通のホラーやミステリーとは一味違う、シュールで不条理な世界観に惹かれる方にはおすすめしやすい作品です。
映画館で観ることで、映像美や音響の不気味さ、そして「逃げ場のない息苦しさ」の良さがより伝わってきました。
あとはやはり監督への期待ですね!「みなに幸あれ」がかなり自分的にははまったので今回も監督の作品を見ましたが、同じレールの作品ばかりではなく、ちょっと発想を変えた(というかぶっ飛んだ)作品もこれだけ映像作品があふれている世の中では必要だと感じるので、下津監督の今後に大いに期待したいです!

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